さて、この鶏胸肉、どうしようかと思い悩んだ末
『
鳥はむ』がイイと。
まず、胸肉の皮を取り除きます。
皮がついたままでも良いそうですが、鶏油を取る都合上、今回は除きました。
皮を除いた後は、厚さを均一にする為、三枚?に開きます。
三枚に開いた後に、先ず、砂糖を擦り込みます。
砂糖を擦り込んだ段階で、かなりの水分が出てきます。
十分に砂糖を擦り込んだ後、今度は岩塩を擦り込みます。
塩の擦り込みが終わったら、ビニール袋に密閉する為、肉をビニール袋に
入れた後、ボールに貯めた水に沈めて空気を抜きます。
もう一枚胸肉を処理して、ジップロックに入れて、冷蔵庫で寝かせます。
普通、2日ほど寝かせた後塩抜きをするのですが、2日目にビニール袋を見ると
あまり水分が出ていません。塩分が少な過ぎたことに気がつきました。
後の祭りですが、悪あがきで今回は4日ほど寝かせ、5日目に
約1.5%程の塩水を作って、1時間塩抜きをしました。
塩抜きが終わったら、今度は湯通しの準備です。
2枚の胸肉を『ハム』の様に丸く成形するため、タコ糸で縛る事が
多いようですが、今回タコ糸は用意していなかったので、
手元にあったキッチンペーパーでくるんだ後、輪ゴムで縛ってそれらしい
形に成形します。
鳥はむは、『はむ』であって『ハム』ではありません。『ハム』は塩蔵後に燻製にしますが
『鳥はむ』は茹でて冷ませば終わりです。
ただ茹でるのでは、ただの『茹で鳥』ですが、『鳥はむ』は茹で過ぎないように、
ビミョウな加熱で終わらせます。
理想的には70℃~80℃程度の温度で、低温殺菌を兼ねて30分ほど維持した後
そのまま自然と湯温が下がるのを待って、冷蔵庫で一晩寝かせれば完成となるようです。
しかし、実際にはそこまでの温度管理をするには、恒温槽か炊飯器の『保温』機能を
使うしか無いのですが、あいにく我が家では、炊飯器を炊飯以外に使わせてくれないので
鍋を使います。
鍋での茹で時間などは、先達の試行錯誤の結果を参考にさせて頂きました。
具体的には、
水から加熱するのでは火が通り過ぎてしまう為、沸騰したお湯に一気に縛った鶏肉を入れ、
30秒~1分程したらすぐに火を止めて、そのまま自然に冷えるのを待ちます。
ちなみに、茹で湯には予め昆布を入れて旨みを追加しておきました。
で、結果としてどうなったかと言うと・・・
無事、ハムの様なピンク色の『鳥はむ』になりました。
ただの『茹で鳥』だと、身は白くなってしまいますが、『鳥はむ』は『ハム』のような
ピンク色になるのが特徴です。
食感も、茹でた鳥、とは違う、弾力のあるハムの様な食感です。
今回、塩の分量が少なかったため、4日寝かした割には塩分が薄く、
そのままでは若干物足りない塩分でした。
逆に考えれば、棒々鶏のようにタレをかける料理の素材としては十分で
サンドイッチの具にも最適です。
茹で湯の残りはそのまま『鶏のスープ』として使えます。
たまにはこう言うのも良いですね。
キャンプ場でやるには難しいですけど。
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